橋村事務所

digital marketing & advertising

「Assist」「間接」「Attribution」

panama

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2007年、Overtureの広告管理システムがDirect Traffic CenterからPanamaにアップデートされた。様々な新機能が搭載された中に「Assist」があった。当時はまだAttributionという言葉は使われておらず、皆「間接効果」「間接」と呼んでいた。AssistとはConversionに至るまでに広告をクリックした場合にカウントするもので、最終的にConversionに至ったLast ClickのKeywordが何だったかは分からないというものだった。実際、当時の運用の現場では「CVゼロだけどAssistがあったKeywordはまあマシ」くらいに捉えられていたと思う。しかしこのAssistの登場が運用者に広く「間接」について考える切っ掛けを与えたのは間違いない。後にGoogle AdWordsが「Search Funnels」(現在のAttribution Report)をリリース、運用者界隈では「間接」についていよいよ盛り上がって来ていた。

しかし、OvertureもGoogleも媒体内のみでの計測となる点がAttribution分析の壁となった。そもそも両者のConversion TrackingはLast Clickベースで、Report上ではClick日に計測される・CVタグ接触時に計測されるというReporting定義が媒体によって異なっていた。Adnetworkなどセルフサーヴィス型の運用型広告メニューが増えてきているという背景もあり、「同一のTracking Systemで計測する」ことの重要さを運用者は痛感していた。そこで活躍していたのは3rd Partyの効果測定ツールで、私はBebit社のWeb Antennaが好きであった。特に「Conversion Report」がお気に入りで、Excelであれこれいじっている時間は楽しかった。

Googleは2009年に「View Through Conversion」を、2010年には「Search Funnels」(現在のAttribution Report)をリリース。運用者はこれらのデータを自分の運用に反映することを楽しんでいた時代だった。

2005年にGoogleはUrchinを買収、このあたりからGoogle Analyticsの台頭が目立つようになる。Google Analyticsが運用者に与えた影響は大きかった。
次はここからの10年を振り返ってみようと思う。